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9月

裁判離婚の手続き・進め方

夫婦のどちらかの原告が「訴状」を家庭裁判所に提出することから、裁判離婚の手続きが始まります。訴状には、離婚を求める内容とその理由を、具体的に記載します。「請求の趣旨」として、どのような内容の判決を求めているのか、また「請求の原因」として、その判決を求める理由を記載します。
裁判所は原告の求めに対してその正否を決めるので、訴状に記載されていないことについては当然ですが、判決は出ません。ですので、慰謝料・財産分与・子どもの親権者指定・養育費などについて一緒に判断を求めるなら、その理由と事実関係も訴状に記載して申し立てることが必要です。
また、訴状に「民法七七〇条一項に定められている離婚原因」に該当する原因が記載されていなければ、訴状は受理されません。この離婚原因には、?不貞行為?悪意の遺棄?3年以上の生死不明?回復の見込みがない強度の精神病?婚姻を継続しがたい重大な事由、があります。

訴状は、指定の用紙に記入すればよいわけではなく、自分で作成する必要があります。内容としても、事実に加えて法的な主張も書く必要があり、専門的な書類となるため作成が難しく、この段階から弁護士の協力が必要になります。
裁判でも、当然弁護士がついていないほうが圧倒的に不利となります。裁判を有利に進めるためにも弁護士を立てるのが妥当です。
このようにして訴状が整ったら、訴状2通に調停不成立証明書と夫婦の戸籍謄本を添付して普通裁判籍(夫婦どちらかの一方の居住地を管轄する家庭裁判所)の家庭裁判所に提出します。

裁判の費用と期間

裁判となると、必要となる費用も大きくなります。
裁判所への手数料は、訴状に収入印紙を貼って納めますが、収入印紙の額は一定ではなく、請求内容や慰謝料等の請求額によって異なります。
このほかの費用として、裁判費用(必要に応じて、証人として出廷してもらった人への日当や旅費など)や弁護士費用(大きく分けて着手金、報酬金、実費、日当)が必要となります。

裁判では、原告が証拠を提出したり証人を申請し、被告は離婚原因はなかったと反証を出し、証人に反対尋問を行うというようなやりとりが、ほぼ一ヶ月間隔で延々続きます。原告が出した証拠を被告側が再調査するなどで時間を費やすこともあります。主張、立証、反論、反証が繰り返され、裁判期日の間には準備のための長いインターバルがとられます。
また、訴えを起こしたほうが逆に訴えられたり、浮気が原因の場合は浮気相手を訴えることもあり、このような場合は複数の裁判が同時に進行します。こうなると、裁判はさらに長期化することになります。
離婚裁判を起こすことは、かなりの時間と労力と精神力が必要なことは、覚悟しておくほうがよいと思います。

離婚裁判は、長引けば長引くほど費用がかかり、膨大な時間と労力も必要です。そのため、裁判の途中で納得できる条件で折り合いがつけば、和解で解決することも少なくありません。
裁判の進行中に、たびたび裁判官は離婚とその条件に関して夫婦が合意するように提案します。裁判で最後まで争って離婚判決が出たとしても、結局は強制執行までしなければ慰謝料がとれないなど、精根尽き果ててしまうこともよくあります。場合にもよりますが、和解で済むのであれば和解して、離婚後の生活など次のステップにエネルギーを注ぐほうがよいという考え方もできます。
なお、裁判官が間に立って、条件などで折り合いがついたところで和解が成立すると、「和解調書」が作られ裁判は終了します。裁判中に和解した場合は裁判上の和解離婚として和解調書に記され、調停離婚と同じように役所に届けることになります。

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