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9月

民法の定める離婚の原因

裁判離婚では、民法第七七〇条一項で定められた離婚原因が必要です。この離婚原因には「婚姻を継続しがたい重大な事由」以外に次の4つがあります。

不貞行為
不貞行為とは、配偶者のある者が自由な意思のもとで別の異性と性的関係を持つことをいいます。いわゆる「不倫」や「浮気」です。
また、性交渉を持たないプラトニックな関係やデートをするだけの関係は不貞行為とはみなされませんが、婚姻を継続しがたい重大な事由にあたるとして、離婚を認められる場合もあります。

悪意の遺棄
民法には「夫婦は同居し、お互いに協力、扶助しあわなければならない」と定められていますが、これらの義務を不当に違反することが「悪意の遺棄」です。
たとえば、「愛人と同棲して家に戻らない」「生活費を渡さない、稼がない」などの行為です。
「遺棄」とは、家庭を捨てて顧みないことをいい、「悪意」とは、夫婦や家庭の関係がうまくいかなくなることを知っておきながら、そうなってもかまわないという気持ちや態度のことをいいます。

3年以上相手の生死が不明
生死不明になった理由や原因に関係なく、行方がわからなくなってから最後の音信(電話、手紙、メールなど)から3年が経過すると、その時点から離婚の原因として認められます。離婚請求の際には、警察に捜索願を出したなどの証拠が必要です。
なお、3年以上生死不明の場合は、例外的に調停を飛び越して裁判で離婚請求できます。

回復の見込みのない強度の精神病
強度の精神病とは、統合失調症(精神分裂症)、早期性痴呆症、麻痺姓痴呆症、躁鬱病、初老期精神病などがあてはまります。夫婦生活上、それぞれの役割や協力を十分に果たすことの出来ない精神障害にかかった場合を指し、一方の精神病によって夫婦の精神的統合が失われた場合に、その配偶者を解放しようとされるものです。
しかし、現実にはどのようなケースが離婚原因として該当するのか、さまざまな議論があり、夫婦ならどんなときでも、ともに生活して支えあう義務があるのではないかという考え方もあります。こうしたことから、離婚が認められるには、さらに次のような条件を満たしていることが必要です。
・精神科医による裏づけがある
・治療が相当長期間に及んでいる
・離婚請求する配偶者がこれまで誠実に治療・生活の面倒を見てきた
・病人の将来の生活および療養の費用、誰が介護をするのかなど、具体的な方策がある

以上4つの離婚原因のほかに、婚姻を継続しがたい重大な事由に該当すれば、離婚判決となります。

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