離婚相談zoo > 離婚と一緒に養親と離縁するときの財産分けは ?

養親への財産分与請求は、原則としてできません。

夫は私の両親と養子縁組をしており、私の両親・祖母と同居して結婚生活を続けてきました。私から離婚を言い出した場合、離婚に伴う問題の他、縁組解消の問題も出てくると思うのですが、縁組解消に伴う慰籍料・財産分与はどれくらいになるのでしょうか?

離縁は、養親と養子が合意すればその理由の有無を問わず可能です。これが協議離縁です。しかし、双方の合意ができなければ、家庭裁判所での調停、地方裁判所での訴訟など、公的機関での解決を図ることになります。その場合に問題となるのが離縁を求める理由があるかどうかで、これを「離縁原因」といいます。離縁原因は民法八一四条に三種規定されており、第一は悪意の遺棄、第二は三年以上の生死不明、第三は縁組を継続しえない重大な事由がある場合です。
そこで、質問の場合の離婚が両親と夫との離縁の理由となるかですが、夫を養子に迎えた理由があなたとの婚姻と強く結びついていて、あなたとの離婚により養子縁組を継続することが相当でないと判断される場合は、上に挙げた第三の類型「縁組を継続しえない重大な事由」に該当する、との理由で離縁が認められる可能性があります。事例は若干異なりますが、家業の承継者との目的で娘に婿をもらい養子としたが、娘との夫婦仲が冷え切っており、家業にも専念しないとの理由で養親からの離縁請求が認められた裁判例があります。

次に離縁の場合、慰籍料財産分与の請求ができるかどうか説明します。
慰籍料は離縁に至る際に主として責任のある当事者が相手方に支払うものですが、その内容は、養子縁組中の暴行や虐待などの個々の有責行為により受けた心身の苦痛を慰籍するものと、離縁せざるをえなくなったこと自体の精神的苦痛を慰籍するものとに分けられます。その金額については、破綻に至った原因、有責の割合、縁組(同居)期間、資力・資産、年齢などにより異なります。
以上のように、離縁の慰籍料については離婚の慰籍料に関する考え方や処理と似ています。

財産分与は離婚の場合と異なり、民法上離縁に際し財産分与請求権を認める規定はありません。学者の中には離縁に際して財産分与請求権を認めないと、例えば何十年も養親に尽くし、養親の家庭の維持・増殖に貢献した養子が無一文で養家を追われたりする弊害が防止できないとして、離婚の場合と同様に財産分与請求権を認めるべきだと主張する人もいますが、裁判所は否定的です。ただ、そのような不都合は慰籍料の額で斟酌しているようです。もちろん慰籍料は前記のような性格のものですから、このような処理にも限界があり十分とは言い難いようです。

質問の場合、結局は離婚・離縁に至る基本的責任がどちらにあるかで慰籍料財産分与的意味も加味して)の支払を要するか、その額はどの程度かが決まってくるわけですが、どちらとも断定し難い事情で、双方に不和が生ずることも多いと思われますので、家庭裁判所などでよく話し合って解決していくのがよいでしょう。

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